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<ホッキガイ>漁再興へ まずは産卵場所特定

水中カメラの画像を確認する調査チーム=17日、山元町坂元の磯浜漁港

 宮城県山元町沿岸のホッキガイ漁場で新たに大量のがれきが見つかった問題で、仙台高専(仙台市)と県漁協仙南支所山元などが、東日本大震災後に激減した水揚げ量の回復に向けた調査研究を開始した。ホッキガイは海底の海流が弱いよどみで産卵しているとみられ、よどみを外敵から保護して成育につなげようという取り組みだ。
 調査は今月16日にスタートし、磯浜漁港周辺の海流を2日間調査。漁船から海流計を投入し潮の流れを調べたほか、小型無人機「ドローン」を使って上空から海面の色の違いを撮影するなどした。
 2月にも同様の調査を実施する予定。衛星画像なども利用し、シーズンごとに微妙に変化するよどみの位置を簡易に特定する方法を探す。
 点在するよどみの特定方法を確立できたら、産卵後に卵や稚貝が外敵の魚に食べられない大きさに育つまでの半年間、網で囲って保護する。成育場所の保護とその成果の調査は来年以降になる見通し。
 仙台高専と県漁協との協力関係は2014年度、漁港に砂が堆積する漂砂(ひょうさ)の共同研究がきっかけ。海中に残存するがれきが原因で本格的な操業ができない地元漁業者の支援策を研究チームが発案し、手弁当で調査を始めた。
 県漁協仙南支所山元の大和郁郎運営委員長は「成育場所を把握し、保護していけば安定した水揚げにつながるのではないか」と期待を込める。仙台高専知能エレクトロニクス工学科の園田潤教授は「将来的には他の地域への技術提供につながるかもしれない」と話す。


2017年01月23日月曜日


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