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<防潮堤>環境に配慮 宮城県が指針策定へ

宮城県庁=2015年12月6日

 海岸の防潮堤や河川堤防の建設に伴う自然環境の悪化を最小限に食い止めるため、県が年度内に指針を策定することが23日、分かった。東日本大震災の復旧復興工事での取り組みや環境保全の専門家らの意見をまとめ、今後の災害復旧工事に反映させるのが狙い。
 震災後の防潮堤や河川堤防の建設を巡っては「生態系を破壊する」などと各地で批判が出ている。県は環境保全団体や専門家らと意見を重ね、環境への影響を抑える工夫を進めてきた。
 気仙沼市の鹿折川では、堤防建設現場に生息するカジカを移植。仙台市宮城野区では、蒲生干潟への影響を軽減するために防潮堤を当初計画より最大80メートル陸側に移設した。コンクリートの表面に土を盛って小動物や昆虫類の生息環境を保護したり、魚類や鳥類の産卵時期を避けて工期を設定したりしたエリアもある。
 県は「河川環境配慮指針(仮称)」に、各事例や住民合意の必要性など課題を盛り込む方針。県の担当者は「県外の災害復旧にも役立つ内容にする」と話す。
 沿岸被災地では、大震災級の規模より小さく、数十年から百数十年に1度襲う津波(L1津波)を防ぐ高さで防潮堤や海岸堤防の建設が進む。完成率は防潮堤が63%(昨年11月末現在、距離ベース)、河川堤防が81%(12月末現在、箇所ベースで県事業のみ)。


2017年01月24日火曜日


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