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<国道347号>豪雪地の県境峠 除雪でつなぐ

宮城、山形県境の鍋越トンネル。2メートルの雪が積もり、ちょうど真ん中辺りに目印となるブルーラインが引かれている=加美町(画像の一部を加工しています)
ひっきりなしに行き交う除雪車。のり面の雪崩止めも雪で覆われている=加美町
宮城県が1キロおきに設置した非常電話。大雪にうずもれ、奥にちょっと顔を出しているのが見えるが、使うのは至難の業だ=加美町

 宮城、山形両県を結ぶ国道347号のうち、豪雪地帯の県境鍋越峠を挟む17.7キロ(宮城側11.3キロ、山形側6.4キロ)が、道路改良や雪崩対策を経て、今冬から通年通行となった。地域経済の活性化や防災面での連携強化が期待されているが、付近は積雪が3〜4メートルに上ることもあり、依然厳しい環境に変わりはない。通年通行は地域住民の長年の悲願。吹雪の中、県境越えの道に車を走らせた。(加美支局・馬場崇)
 23日午前、宮城県加美町から国道347号に入った。県境に最も近い集落、漆沢地区では道路脇に積まれた雪が目に飛び込む。積雪は約0.6メートル。小柄な高齢女性が家の出入り口を懸命に雪かきしていた。
 集落を過ぎると、峠に向かうゲートが待ち構える。冬季の通行時間は安全確保のため、午前7時から午後7時までに限定されていた。さらに今月12〜16日は大雪警報が出たため一時通行止めとなり、ゲートは固く閉ざされた。
 ゲートを過ぎると、一面は真っ白。山肌を覆う雪と吹雪のためだ。除雪車が行き交う。路面は除雪されているものの、道路脇には1〜2メートルの雪。雪の壁には除雪車が青い染料で付けていった目印「ブルーライン」が一層際立つ。運転者が道路の方向を見失わないための配慮だ。
 ラインを頼りに峠を上っていく。のり面に設けられた雪崩止めを雪が覆っている。携帯電話の電波状態は良くない。道路には1キロ区間ごとに非常電話が設置されているが、うずたかく積もった雪で埋もれている。これでは肝心なときに使えない。
 車を走らせること約20分。県境の鍋越トンネルが見えてきた。ここから先は尾花沢市。この間、行き交った車は計13台。うち山形から宮城に向かうのが9台と多かった。そう言えば、昨冬はあまり見掛けなかった山形ナンバーの車が、今年は宮城側で見ることが多い。
 帰路は日が差し、晴れ間が見えてきた。午前中、ふぶいて一面、真っ白だったのがうそのようだ。
 スタートしたばかりの「通年通行」は、道路維持の関係者の努力でようやく確保されている状況にある。当面、変わりやすい山の天気をうかがいながらの運用となりそうだ。


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2017年01月25日水曜日


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