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<東北大>認知機能 化合物で改善

 東北大のチームは26日、開発した化合物をマウスに投与し、記憶や認知機能が改善したとの研究結果を発表した。脳の神経間で情報を伝える物質の放出が増える効果があり、アルツハイマー病の新薬開発につながるとしている。2018年度にも臨床試験を始めたい考えだ。

 記憶や認知機能が低下するアルツハイマー病は、脳の神経細胞のつなぎ目「シナプス」で情報を伝える物質アセチルコリンが減少したり、脳内に特定のタンパク質が蓄積したりするのが要因と考えられている。
 チームは、神経のカルシウム濃度が高いと伝達が活性化することに着目。カルシウム濃度を高める化合物を開発し、アルツハイマー病モデルのマウスに投与した。その結果、投与しないマウスと比べアセチルコリンの放出が約2倍になっていることを確認した。
 化合物の投与の有無で、マウスの記憶や認知機能に変化が出るかも調べた。以前に体験した危険を覚えていて回避できるかなどを確認する行動実験で、投与したマウスの方が適切な行動を取る傾向にあった。
 東北大大学院の福永浩司教授(神経薬理学)は、既存のアルツハイマー病の薬は胃腸障害などの副作用があり、長期間の使用に難しさがあると指摘。「この化合物は毒性が弱く、病気の初期から服用可能な薬の開発が期待できる」と話した。


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2017年01月27日金曜日


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