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倒木や枝落下恐れ ヒマラヤスギ保存か伐採か

保存か伐採かの検討が進む内丸緑地のヒマラヤスギ。緑地は県庁(左奥)など官庁街の憩いの場となっている

 岩手県は、盛岡市内丸の県庁前にある県有公園「内丸緑地」のヒマラヤスギ41本を保存するか、伐採するかの検討を始めた。植樹から45年以上がたち、高さは25メートル超に成長。倒れたり枝が落ちたりする恐れがあるためだ。緑地の近くには市役所や盛岡東署もあり、官庁街の中心に位置する。伐採されれば景観が大きく変わることになり、県は専門家を交えて慎重に協議している。
 内丸緑地は1977年4月の開設で面積は約3000平方メートル。南側にある桜山神社の参道を挟んで東西に分かれ、花壇やベンチが整備されている。
 国指定の史跡「盛岡城跡」や桜山地区の商店街に隣接し、毎年8月の盛岡さんさ踊り期間中は観覧席が設けられる。ヒマラヤスギが植えられたのは、緑地開設前の69〜70年ごろ。70年に開催された国体に合わせ、県庁側から見た景観を良くするためだったという。
 県が2015年度に実施した樹勢診断によると、直ちに倒木の危険はなかったが、今後10年程度の間には強風による倒木の危険が指摘された。倒れた場合は史跡や商店街の建物に被害が出かねない。
 県は都市計画の専門家や商店街関係者による管理検討委員会を設置。議論では(1)木の上部を切って高さを17メートル程度にする「芯止め」(2)41本中21本程度を伐採する「間伐」(3)41本全てを伐採−の3案が挙がった。
 芯止めは上部を切ると栄養分を十分生成できず、根腐れが起きる危険性がある。間伐は残した木が倒れないようワイヤで固定する必要があるが、史跡内にはみ出すため設置できない。41本全てを伐採する場合は、跡地に別の種類の木を植えることを検討する。
 桜山地区の商店街関係者からは早期の対応を求める声が上がる。商店街に住む男性(52)は「大量の花粉が散り、日当たりも悪い。できるだけ早く伐採し、桜など季節を感じられる木を植えて定期的に手入れをしてほしい」と語る。
 県は17年度内に対処方針を決め、18年度に作業に入る計画。県都市計画課の佐々木一弘管理開発担当課長は「県民の意見を聞き、ヒマラヤスギだけではなく緑地全体の整備方針の対応を決めたい」と話す。


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2017年01月28日土曜日


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