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<コンクリアート>愛らしく人気

制作中のカブトムシ像にコンクリートを塗る箭内さん
国道沿いに並ぶ箭内さんの作品

 フクロウやカッパ、アニメのキャラクター像…。じっくり眺めると、どこか間が抜けていて、それでいて愛らしくも見える表情やいでたちに力が抜ける。田村市船引町の国道288号沿いの民家に、不思議な雰囲気を醸し出す「芸術作品」が並んでいる。
 作品は、88歳になる箭内隆寿さん(郡山市)が制作し、かつての自宅兼作業場の敷地に並べている。建材用発泡スチロールの塊を切り出して型を作ってコンクリートを塗り、ペンキで色付けして完成させる。
 コンクリート製品の製造業を営んでいた箭内さんが創作を始めたのは15年ほど前。地域おこしとして、地元の仲間とカッパ像を作ったのがきっかけだ。「子どもが笑顔になってくれる面白いものを作りたい」と像の制作に没頭した。
 テレビなどで取り上げられて知名度が上がり、独特の味わいを持つ作品を買い求める愛好家が全国から訪れる。注文も受け付け、数千円から1万円程度で売っている。
 今年は既に5件の注文が入った。2〜4日間で1作品を仕上げる。先日は体長1.5メートルのクワガタ像が完成した。世に送り出した作品は600点以上になる。
 「面白さ」への探究心は衰えない。「ユニークに見える表情や立ち姿を考えて毎日眠れなくなる。気が付くと毎晩午前1時をすぎている」
 妻を5年前に亡くし、自身は肺がんを患う。創作には体力的な限界も感じている。「客相手に作品を売るのは、あと1年くらいかな。今年は誰もが一目で笑えるものを仕上げたい」。集大成を飾る「傑作」作りに執念を燃やす。


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2017年01月29日日曜日


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