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<震災語り部>あの日の思い1000年後も

震災の教訓を語り継ぐ方策を考えた語り部フォーラム=29日、宮城県南三陸町

 東日本大震災の記憶や教訓を語り継ぐ方策を探る「東北被災地語り部フォーラム」が29日、宮城県南三陸町の南三陸ホテル観洋であった。震災から5年10カ月が過ぎ、被災当時の風景が消えゆく中、次世代の語り部を育てる重要性を共有した。

 東北や阪神大震災の被災地で語り部活動を行う団体でつくる実行委員会が主催。約300人が参加した。
 パネル討論では、児童と教職員計84人が犠牲となった石巻市大川小の遺族らが集まる「小さな命の意味を考える会」の佐藤敏郎代表(53)が登壇。伝承に向け「高校生や大学生のネットワークづくりが大切。語ってもいいんだという状況をつくりたい」と訴えた。
 釜石市の「釜石あの日あの時甚句つたえ隊」の北村弘子さん(64)と藤原マチ子さん(64)は、津波の状況や家族を失った悲しみを歌詞にした甚句を披露。北村さんは「歌はタイムマシンのよう。あの日の思いを1000年後も伝えられる」と意義を語った。
 「若者の伝承」をテーマにした分科会では、宮城県女川町で津波到達地に石碑を建てるプロジェクトを進める女川中出身の高校3年神田七海さん(18)が「震災がなければと考えることもあった。活動が進むにつれて次世代の命を守ろうと未来志向に気持ちが変わった」と話した。
 実行委などは2月26、27日、全国被災地語り部シンポジウムを兵庫県淡路市と神戸市で開く。


2017年01月30日月曜日


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