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<原発避難>休校は無念 生徒と共に卒業幸せ

生徒から花束を受け取る山岡さん

 東京電力福島第1原発事故で福島県双葉町から同県いわき市に避難し、3月末で休校となる双葉高で31日、「最後の授業」が行われた。
 双葉高の31日のバレーボールは、保健体育教諭の山岡邦秋さん(60)にとっても最後の授業だった。本年度で定年退職する。
 同校OB。2008年に「最後は母校で」と赴任した。福島第1原発事故当時から勤務する教職員はただ一人だ。
 柔道部顧問の山岡さんは忘れられない。10年12月、全国高校選手権県大会の団体で女子が優勝。11年3月20日に日本武道館での全国大会に出るはずだったが、原発事故で部員は避難し、大会も中止になった。
 11年4月下旬、会津若松市のサテライト校に女子部員が集まり、アパートで共同生活を送りながら練習を再開。12月の県大会で優勝し、12年3月に念願の日本武道館の畳に立った。山岡さんは「柔道の神様が味方してくれた」と振り返る。
 「双高体育館での離任式で『みんな頑張れ』と言って教員生活を終える」。思い描いたシナリオは崩れた。原発事故に憤り、休校を無念と感じたが「今は最後の生徒と共に卒業でき、幸せ者だと思う」と話す。
 バレーボールの試合後、生徒に「感謝の気持ちを忘れず、人を助けられるような人生を送ってほしい」と呼び掛けた。生徒から花束と寄せ書きを贈られ、「感無量」と語った。


2017年02月01日水曜日


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