宮城のニュース

直交集成板活用に助成 宮城県産材の需要創出

宮城県庁(中央)=2015年12月6日

 中高層のビルや集合住宅などを建築できる建材として注目が集まる直交集成板(CLT)の普及を図るため、宮城県は新年度、CLTを活用した建築物の工事費用を一部助成する方針を固めた。県内で需要を掘り起こし、県産材の利用拡大につなげる。
 対象は木材全てに県産CLTを使う建築物か、木材全体の3分の1以上で県産のCLT、単板積層材(LVL)を用いた建築物。木材に関する工事費の2分の1以内(上限5000万円)を助成する。
 県は1年間で2棟の活用を想定。事業費1億円を2017年度一般会計当初予算案に盛り込む。財源にはみやぎ環境税を充てる。
 建築物でCLTの活用を後押しし、県産材の需要を創出する。将来的なCLTの市場拡大を見据え、構造設計や施工、活用方法などのノウハウを地元の関係業界で蓄積する狙いもある。
 CLT普及に向けた先導的な取り組みとして、県は老朽化した鉄筋コンクリート造の林業技術総合センター(大衡村)本館を、CLTを使って建て直す方向で検討している。17年度に設計に着手し、19年度の完成を見込む。
 県内では民有人工林15万300ヘクタールのうち、82%に当たる12万6000ヘクタールが樹齢36年以上の活用期を迎え、新たな需要をつくり出すことが急務になっている。
 石巻市で昨年6月、CLTの製造工場が本格的に稼働。県森林組合連合会や県建設業協会など6団体による普及推進協議会が同2月に設立され、産学官連携による人材育成などの取り組みが始まっている。

[直交集成板(CLT)]木材の繊維方向が直角に交わるよう、何層にも互い違いに接着したパネル建材。ゆがみが少なく、強度が高い。断熱性や遮音性にも優れる。中高層階の集合住宅などで鉄筋コンクリートの代わりに活用が可能で、国産材の需要増に向けた期待も大きい。


関連ページ: 宮城 政治・行政

2017年02月02日木曜日


先頭に戻る