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詩人故長田さん 蔵書8519冊「文庫」に

長田 弘さん

 福島市出身の詩人長田弘さん(1939〜2015年)の蔵書による「長田弘文庫」が5日、同市の福島県立図書館に開設される。国内外の哲学書や大衆雑誌など計8519冊は、愛書家だった長田さんと作品のバックボーンを知る貴重な資料だ。
 長田さんは福島高、早稲田大卒。詩集「深呼吸の必要」などで知られ、エッセーや評論、児童文学など幅広い分野で活躍した。東日本大震災後は鎮魂の詩も発表した。
 蔵書の散逸を防ぐため、文庫は来館者が立ち入れない書庫内に開設され、一般向けには一部を館内に展示する形を取る。目録リストを作り、希望者が閲覧できるように準備も進める。
 8519冊は東京の自宅にあった全ての書籍・資料。生前、長田さんが「福島県内の図書館に」と希望しており、長男敦さん(48)と次男敬さん(46)が昨年2月に寄贈した。
 蔵書のうち、自身の著作は詩集を中心に翻訳本やエッセーなど123冊。このほかは国内外の哲学書や歴史書が多く、米国の大衆文化に関する雑誌やコンサートのパンフレットまである。
 県立図書館は、開設日の5日午後1時半から記念事業として「長田弘と出会う会」を開催する。長田さんを担当した編集者らの対談、詩の朗読、文庫の見学ツアーを行う。
 県立図書館の担当者は「蔵書からは幅広い分野に関心と造詣があったと感じ取れる。福島市民にとって身近だった長田さんの一端に触れてほしい」と話す。


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2017年02月02日木曜日


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