宮城のニュース

<宮城県>県外避難者実態調査へ 帰郷支援

宮城県庁(中央)=2015年12月

 宮城県が新年度、東日本大震災後に県外避難した住民の本格的な実態調査に乗り出すことが2日分かった。被災地では災害公営住宅の整備が進んでおり、潜在的な入居ニーズを把握し、帰郷を支援するのが目的。県庁と東京事務所に調査専門員4人を新たに配置し、戸別訪問などを始める。

 総務省の全国避難者情報システムによると、昨年12月11日現在の県外避難者は3450人で46都道府県に分散する。県が毎年実施する意向調査は回収率が3割にとどまっており、転居先不明や電話が通じないケースなどが増加している。
 専門員が全国の自治体に出向き、連絡のつかない避難者の転居先を照会。意向調査で県内への帰還を「未定」とした回答者も訪ね、聞き取り調査する方針だ。県は2017年度一般会計当初予算案に人件費など約1300万円を盛り込む。
 昨年4月の熊本地震では、県内から熊本、大分両県に避難した数世帯と連絡が取れず、職員を現地へ派遣した。転居先を追跡するなどして安否の確認作業をする中で、新たに所在を把握した避難者もいた。
 震災から間もなく6年となる県内では、災害公営住宅の建設が進む。昨年12月末現在、1万5993戸のうち、1万2804戸(80.1%)が完成。被災者が新たな生活を踏み出す環境が整いつつある。
 民間賃貸住宅などみなし仮設住宅の供与期間は、本年度までに仙台市や亘理町など26市町村で終了する見通し。県は県外避難者を含めた正確な住宅需要を把握し、受け入れ促進を図る。
 避難者の生活相談などに応じるため、県が現在、東京と大阪の事務所に配置する支援員5人も活動を継続。各種の相談業務や現地のNPO団体との連携による交流会などの活動を担う。
 県震災復興推進課は「被災して宮城を離れた県外避難者に直接会うことで把握できるニーズは必ずある。可能な限り全員の意向を確認し、古里に戻る橋渡しをしたい」と話す。


2017年02月03日金曜日


先頭に戻る