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<タリウム事件>元名大生「また使うかも」

名古屋大の元女子学生の初公判で、傍聴券抽選のため名古屋地裁前に並ぶ人たち=16日午前

 名古屋市で知人の高齢女性を殺害し、仙台市で同級生2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた元名古屋大女子学生(21)=仙台市出身、事件当時未成年=の裁判員裁判の第6回公判が2日、名古屋地裁で開かれた。2012年の劇物混入事件の審理中、証拠物の硫酸タリウムを示された元名大生は「持っていれば、また使う気がする」と供述した。
 検察側は逮捕当時、名古屋市の自宅アパートで押収した硫酸タリウムの小瓶を証拠として提出し、元名大生は事件で使ったことを認めた。致死量は1グラムで、小瓶(容量25グラム)の中身は7.2グラム減っていた。
 検察側は元名大生が小中学校時代の同級生の女性(21)に1回0.8グラム、高校の同級生の男性(20)に2回計1.2グラムの硫酸タリウムを飲ませたと指摘。「投与量0.2グラムでの死亡例や、実際に使われた殺人事件を知っていた」と殺意を強調した。
 対象については「観察が可能で、関係が近すぎず自分が疑われない知人」と述べた。飲ませた後、メールのやりとりや会員制交流サイト、お見舞いなどを通じて症状を詳しく観察し、ノートに記録していたという。
 最初の事件後、男性は約1カ月間学校を休んだ。2度目の混入事件は登校再開のわずか2日後だった。検察側は「分散して投与した場合の症状を観察するため」と指摘。いずれも計画通りに及んでおり、責任能力が認められると主張した。
 弁護側は「症状の観察が唯一、純粋な目的だった」と殺意を否定。男性への投与が合計で致死量を超えた点については「人体に耐性ができたと考えた。死亡の危険性は頭になかった」と反論。他の犯行同様、「重篤な精神障害の影響を受けた」として責任能力を否定し、無罪を訴えた。


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2017年02月03日金曜日


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