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<伊豆沼・内沼>オオハクチョウ飛来急増

伊豆沼に飛来したオオハクチョウ。逆さまになって頭を突っ込むと、水面下約1メートルまでくちばしが届くという=登米市迫町

 ラムサール条約登録湿地の伊豆沼・内沼(宮城県栗原市、登米市)で今季、飛来するオオハクチョウが急増している。1月の飛来数は約6400羽で、昨年同期の約1700羽を大きく上回る。岸辺のヨシ刈りのため沼の水位を下げたところ、自生するハスの地下茎レンコンを食べやすくなり、集まったとみられる。同沼では近年、ハスの過繁殖が問題になっており、県伊豆沼・内沼環境保全財団は繁殖の抑制効果に期待している。
 同財団によると、平均約80センチ、最深部で約1.6メートルだった伊豆沼・内沼の水深を水門調整で約20センチ引き下げた。レンコンは沼底から約50センチ地下にある。オオハクチョウは逆さまになって頭を突っ込むと、水面下約1メートルまでくちばしを伸ばすことができるので、以前は届かない位置にあったレンコンも食べられるようになったという。
 オオハクチョウは一般的に、田畑に残る穀類や水辺の水生植物を餌にするが、伊豆沼・内沼では主にレンコンを食べる。オオハクチョウの昨年1月の県内飛来数は約1万1000羽、今年1月は約1万2300羽。県内2番目のオオハクチョウ飛来地の蕪栗沼(大崎市)では、昨年1月の飛来数約270羽に対し、今年は約420羽と増えたものの、全体の飛来数は伊豆沼・内沼への集中が目立つ。
 伊豆沼・内沼では夏季、水面の9割近くをハス群落が覆う。沼水に空気中の酸素が溶け込みにくくなるなどして、水生生物の生息に適さない過酷な環境に陥っていた。県伊豆沼・内沼環境保全財団は昨年、ハスの刈り払いを行い、環境保全に乗り出していた。
 同財団の嶋田哲郎上席主任研究員は「ハスが適度な生育密度になれば沼の生態系に好影響を与える上、花も見栄えよく咲く。オオハクチョウによる間引き効果に期待したい」と話す。
 オオハクチョウの北帰行は2月下旬に本格化するという。


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2017年02月03日金曜日


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