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鳥獣被害抑止へ 駆除専門「職員ハンター」採用

 イノシシやニホンジカなど野生鳥獣の増加で拡大する農作物被害に歯止めをかけようと、宮城県が新年度、狩猟専門の職員を採用することが3日分かった。鳥獣駆除を担ってきた猟友会が高齢化で会員不足に直面しており、独自の対策に乗り出す。県によると自前のハンターを配置するのは47都道府県で初めて。
 有害鳥獣の駆除を専門とする非常勤職員2人を「鳥獣被害対策指導員」(仮称)として雇用する。県は2017年度一般会計当初予算案に関連経費1300万円を盛り込む。
 銃の取り扱いに慣れた宮城県警のOB職員を採用する方針。イノシシ被害が目立つ県南部の事務所を拠点に週4日間、鳥獣駆除などに当たる。猟友会メンバーと連携し、捕獲したイノシシの処分や食害防止のパトロール、新たなわな設置などを支援する。
 新年度に猟銃やわな、見回り用の車を配備。狩猟免許の取得や県猟友会への登録などを済ませた上で、早ければ秋にも駆除活動を始める。有効な駆除方法を研究し、各市町村に情報を伝える役割も担う。
 県内で捕獲されたイノシシの頭数と農作物の被害額は表の通り。県によると、15年度に捕獲されたイノシシは4964頭、ニホンジカは1845頭に上る。5年前に比べてイノシシは2795頭、ニホンジカは456頭増えた。
 農作物被害も深刻で、12年度以降は1億円を超え、14年度は初めて2億円を突破した。15年度は5年前の2倍以上となる1億3869万円で、16年度も高水準で推移するとみられる。
 一方で、県猟友会の会員数は落ち込みが著しい。05年度に2218人だった会員は15年度、1508人まで減少。うち約3割の411人が70歳以上で、鳥獣駆除の態勢は先細りが避けられない状況だ。
 ハンターを継続的に確保するため、県は17年度の実績を考慮した上で、18年度以降も毎年2人ずつ採用する計画を立てている。


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2017年02月04日土曜日


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