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ちぎり絵作りで避難者ら交流 女性たちに笑顔

大原さん(左から4人目)の説明を聞く参加者

 東日本大震災で被災した気仙沼市からの避難者が住む一関市室根町の応急仮設住宅団地で、和紙のちぎり絵作りを通じた交流が続いている。高齢者を中心とした女性たちが笑顔を咲かせ、震災後に見つけた生きがいに打ち込む。
 ちぎり絵サークルには、仮設団地で生活する人や元住民、地元市民ら女性16人が参加。2014年6月の発足以来、月に1度、集会所で活動する。さまざまな種類の和紙をちぎっては台紙にのり付けし、動植物や風景を鮮やかに描き出す。
 講師の大原トメ子さん(73)は津波で気仙沼市の自宅を流され、仮設住宅団地に入った。気仙沼でちぎり絵を教えていたことから、地元公民館の呼び掛けに応え、仮設団地でも取り組むことを決めた。
 昨年10月に気仙沼市内の災害公営住宅に帰還した後も、JR大船渡線で通う。そうした元住民の参加者はほかにもおり、大原さんは「やって良かった、元気が出るという言葉をもらい、続けてこられた」と話す。
 ちぎり絵作りは根気の要る作業だが、頻繁に冗談が飛び交い、集会所は笑いが絶えない。
 地元から通う小山すえさん(79)は昨年12月に夫を病気で亡くしたが、ここで温かい言葉に包まれ、明るさを取り戻した。「皆さんこそ多くをなくしているのに」と感謝する。
 仮設団地に住む参加者がいなくなる今年の春、集会所は使えなくなる。
 「みんなのやりたい気持ちが原動力。別の場所を探して、前向きに生きる人たちのお手伝いをしたい」と大原さん。徐々にメンバーが減る中でも、室根町で活動を続ける考えだ。


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2017年02月05日日曜日


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