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<東北大論文不正>調査委 実験結果捏造ない

 東北大の井上明久前総長が学術誌に発表した複数の論文に写真や実験データを使い回した疑いがある問題で、大学が設置した外部有識者による調査委員会は写真の使い回しを認定する一方、「研究不正は認められない」とする報告書をまとめた。
 報告書は、論文には多数の誤りと説明の不備があったと指摘。井上氏については「データの取り扱いと校正・点検に関して共同研究者に対する教育に問題があった」として論文の訂正を求めた。
 不正の疑いが指摘されていたのは、いずれも金属ガラスの生成に関する1996年と97年、99年の論文。報告書は、同じ試料写真が使われていたと判断したが、「写真を取り違えた」とする井上氏の主張を認め「実験結果の捏造(ねつぞう)ではない」と結論付けた。当時のデータが失われており、客観的に証明するのは難しいとした。
 科学技術振興機構が調査を求めていた実験データ改ざんの疑いについても報告書は、論文の誤りは意図的ではなかったと認定。論文発行機関の査読の甘さを指摘した。報告を受けて大学は、研究倫理に関する指針をまとめた。里見進総長は「皆さまに多大な心配をかけたことをおわびする」との談話を発表した。


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2017年02月07日火曜日


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