宮城のニュース

震災犠牲者の形見 輝くダイヤで永遠に

遺品から抽出した炭素ガスを含んだダイヤモンドのサンプル

 葬儀会社の花祭壇(仙台市)による異業種グループが新年度、東日本大震災の犠牲者や故人の形見を人工ダイヤモンドに生まれ変わらせるサービスを始める。思い出の品を指輪やネックレスに変え、色あせない形で残すことができる。今秋にも製造過程が見学できる専用施設を整備する。
 事業は花祭壇や産業技術総合研究所(茨城県つくば市)など計5機関が連携する。人工ダイヤの製造には産総研の独自技術を活用。故人の髪の毛や爪、衣服、ぬいぐるみといった形見から炭素ガスを取り出し、人工ダイヤに含ませて生成する。価格は0.3カラットで約30万円を予定。
 専用施設「想い出ラボ」は宮城県松島町などに設ける。遺族を招いてセレモニーを開き、思い出の品がダイヤに生まれ変わる過程を見守ることができる。3月に財団法人を設立し、サービス利用を希望する震災遺族への寄付を呼び掛ける活動に取り組む。
 花祭壇は震災後、遺体安置所で犠牲者約2000人の納棺作業を担ってきた。震災から約6年がたち、劣化が進む形見も多いことから、永久的に保存できる方法を模索。人工ダイヤ製造で優れた技術を持つ産総研に協力を呼び掛けた。
 花祭壇の曳地智社長は「行方不明のまま、家族が帰ってきていない遺族も多い。思い出の品を永遠に輝くダイヤに変えることで、悲しみを少しでも癒やしてあげられれば」と話す。
 新事業は1日、東北経済産業局の異分野連携新事業分野開拓計画に認定された。


2017年02月08日水曜日


先頭に戻る