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<タリウム事件>薬品への執着 高校時に把握

名古屋大の元女子学生の初公判で、傍聴券抽選のため名古屋地裁前に並ぶ人たち=1月16日午前

 名古屋市で知人の高齢女性を殺害し、仙台市で同級生2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた元名古屋大女子学生(21)=仙台市出身、事件当時未成年=の裁判員裁判第9回公判が7日、名古屋地裁で開かれた。検察側は、元名大生の家族が2012年のタリウム混入事件前から薬品への異常な執着に気付き、父親が警察に相談していた事実を指摘。高校側が元名大生の薬品トラブルを高校在学中に把握していたことも明らかにした。
 父親は元名大生が高校2年時の2012年4〜5月、妹から「姉が薬品を買っている」と知らされた。劇物の硫酸銅を妹になめさせていた事実を知り、同年5月22日、「他にも薬品を持っていないか」と迫り、部屋から他の薬品やナイフを見つけた。父親がただすと、逆上して家を飛び出したという。
 父親は数日後、薬品やナイフを持参し、元名大生を連れて仙台北署に相談。署員が厳しく注意すると反省の態度を示したという。父親が1カ月後、改めて尋ねると別の薬品を提示するなど、薬品への執着を断ち切れなかったとみられる。
 父親は同年7〜8月、仙台市内の私立高を訪れ、1年時の担任教諭から「学校で変な薬品を飲んで、気分が悪くなって保健室に行ったことがある」と聞かされた。高校側は当時、叱責(しっせき)したという。
 元名大生は混入事件直前、日本中毒情報センターの関係サイトにアクセスし、タリウムの中毒症状や致死量に関する資料を10回以上、閲覧していたという。
 検察側は、元名大生が高校時代に使っていたノートに「2個体での実験結果 神経炎、胃腸炎、手足のしびれ、脱毛(硫酸タリウム)」との記述があったことを紹介。硫酸タリウムを飲ませた同級生男女2人の観察記録だったとみられる。


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2017年02月08日水曜日


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