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<秋田市長選>郊外型大型店是非 争点に浮上

イオンタウンの計画地となっている秋田市外旭川の農地。県道を挟んで両側に広がっている

 イオンタウン(千葉市)が秋田市郊外の外旭川地区に計画する超大型商業施設建設構想が、任期満了に伴う同市長選(4月2日告示、9日投開票)の争点に浮上しそうだ。3選を目指す現職が、市中心部に都市機能を集約する市の「コンパクトシティー」の方針に合わないと慎重なのに対し、新人が計画実現を施策の一つに掲げて立候補を表明したためだ。構想への賛否は市議の間でも分かれており、市長選を機に議論が加速する可能性がある。

 施設の予定地約34.5ヘクタールは市街化調整区域で、転用を認めない農用地区域にもかかる。開発には、都市計画の変更や農用地区域の除外などで市の許可が必要になる。
 市はコンパクトシティーをまちづくりの基本方針に据えてきたため、「コンパクトな市街地形成の方向性と相いれない」(市幹部)と構想には消極的。市の調査では、短期的には買い物環境の向上や雇用創出効果を認めながらも、中・長期的には市中心部の既存商店街への影響が大きいと結論付けた。
 穂積志市長(59)も定例記者会見で「市街化区域の拡大にはしっかりとした方向性を示す必要がある。現時点では、どの企業に対しても(都市計画の変更は)難しいのではないか」と述べ、難色を示している。
 一方、市長選への立候補を表明した丸の内くるみ県議(72)は「5000人規模のアリーナ型コンベンションセンター建設を条件に誘致する」と前向きだ。
 市民の意見も賛成と反対が入り交じる。市中心部にある市広小路商店街振興組合の佐々木清理事長(63)は「中心市街地が地盤沈下する流れになれば、若い人が街中で新たに商売を始めようとしても、その機会が奪われることになる」と危惧する。一方、予定地に近い外旭川地区振興会の斉藤勝副会長(74)は「県外からも人を呼べる。ここから市中心部に向かう人の流れができる」と反論する。
 賛成派と反対派の市議有志31人は、昨年10月に合同で勉強会を設立し、構想の是非を検討している。鎌田修悦会長(70)は「イオンと市の議論は平行線をたどり、話が立ち消えになる懸念があった。この問題だけで市長選でどの候補者を支援するかを決めることはないが、選挙を機に議論が盛り上がるのを期待している」と話す。

[超大型商業施設建設構想] イオンタウンが2012年に計画を発表した。予定地はJR秋田駅の北西約4.5キロ。六つのゾーンに分け、店舗やレストラン、体験農園、宿泊施設、健診施設、免税店などを設ける。同社の試算では、正社員とパートら約3000人の雇用創出効果が見込めるという。


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2017年02月09日木曜日


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