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<震災遺構>気仙沼向洋高 保存活用へ条例案

東日本大震災の津波被害を伝える震災遺構となる、気仙沼向洋高の旧校舎=2016年12月24日、宮城県気仙沼市

 宮城県気仙沼市は東日本大震災で被災した気仙沼向洋高旧校舎の保存活用に向け、建築基準法の適用除外手続きを定めた震災遺構保存条例案を、10日開会の市議会2月定例会に提出する。遺構内部の活用に必要な工事を実施するためで、被災自治体で同様の条例を制定するのは初。
 市によると、工事は見学者が入る遺構内部の通路を壊れたままの状態で残すなど、建築基準法に適合しないケースに当たる。適用除外には、文化財保護法や条例によって建築物に現状変更規制や保存措置を講じ、建築審査会の同意を得ることが条件となっている。
 条例では保存に影響を及ぼす行為の制限や、公開範囲や安全確保に必要な整備方針をまとめた保存活用計画の作成を規定。見学者の安全管理義務も求める。
 旧校舎には最上階の4階まで津波が押し寄せ、市は2015年5月に保存を決めた。対象は当初は南校舎のみだったが今年1月、解体予定だった北校舎など校舎全体に広げた。
 市は条例制定後、7月の県建築審査会に設計書や保存活用計画を提出し、適用除外の同意を得て整備工事に着手する。旧校舎のそばに展示施設も整備し、19年春の開館を見込む。


2017年02月10日金曜日


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