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終戦前の皇居内写真 処分命令免れ現存

丹野さん(左)から写真を受け取り、人物や場所を特定する佐藤さん(右)

 元近衛兵の農業佐藤吉勝さん(91)=宮城県栗原市=が9日、終戦前の皇居の様子を伝える写真アルバムを保管する名取市の農業丹野亨さん(82)方を訪れた。当時の写真は終戦直前に焼却処分する命令が出されていたことから、とても貴重だという。
 アルバムは、近衛兵だった丹野さんの兄亘さん(故人)が写真店に頼んで製作した。米軍の空襲で皇居に焼夷(しょうい)弾が落ちた1945年5月以前の皇居内や皇族方などの写真約130枚が貼ってある。亘さんが44年夏に父に渡し、焼失を免れた。
 佐藤さんによると、45年に皇居内の情報や写真は持ち出せなくなり、終戦間際には米軍に渡らないよう集合写真や寄せ書きも燃やすよう命じられた。特に焼失前の明治御所内の写真が貴重だという。
 アルバムには写真がはがれ落ちているページもあったが、佐藤さんが写っている人物や場所を特定し、元のページに戻した。「さほど緊迫していなかった時期だからこそ作れたアルバムだろう。こうした写真がこれほどまとまって出てくるのは珍しい」と話した。
 佐藤さんの体験が書かれた本を紹介する河北新報記事を読んだ丹野さんが面会を希望。アルバムについて伝えた同記事を佐藤さんが見て、快諾した。


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2017年02月10日金曜日


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