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<にゃんとワンポイント>感情表す「センサー」

上下左右に伸びる猫の触毛。さまざまな刺激に反応しセンサーの役割を果たす=仙台市青葉区、猫カフェ天使のこねこネコ

◎猫のひげ

 猫の顔には口の周りだけではなく、目の上や頬にもひげが生えています。犬はトリミングでひげを切りますが、猫は切りません。なぜでしょう。
 ひげは「触毛」と呼ばれ、根元には感覚神経が集まっています。顔以外にも、前肢の指先から一番遠い肉球のすぐ上にもあります(手根毛(しゅこんもう))。周囲のわずかな刺激に対しても敏感に反応し、さまざまな情報を得ることができる、いわばセンサーです。
 猫は触毛が風にそよぐことで風向きを知り、障害物に触れることで体との距離を把握します。通り抜けが難しそうな狭い隙間を、難なく通過できるのも触毛のおかげなのです。
 また、手根毛は顔の触毛とともに、前肢で獲物を捕らえた際に機能を発揮します。視覚では得られない獲物の微妙な動きを感知し、頭の位置などを把握することを助けます。これにより正確に獲物の頸椎(けいつい)にかみつき、とどめを刺すことができるのです。
 そしてもう一つ、鼻口部周囲の触毛には重要な役割があります。猫の気持ちを表すという機能です。リラックスしている時は下方向、ご機嫌な時は上方向、積極的な気持ちの時は前方向に大きく広げます。
 反対に不安や恐怖を感じている時は、触毛を頬に添わせるように後方に動かしますので、愛猫の感情を推し量る際の参考にしてみてください。
 最近では、生え替わりのために抜け落ちた愛猫のひげを「ひげケース」なるものに入れ、お守り代わりにしている愛猫家の人たちがいるそうです。そう簡単に抜け落ちるものではないので、とても特別なものと感じているのかもしれません。御利益があればいいですね。(専門学校講師・獣医師 成沢千香)


2017年02月10日金曜日


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