宮城のニュース

<Eパーソン>外部の人材 成長刺激

加藤新一郎(かとう・しんいちろう)白石工高卒。1965年ソニー入社。95年アメリカ現地法人上級副社長。2005年マイクロデバイス&ストレージ事業部長。07年に退職し、15年11月から現職。70歳。白石市出身。

 首都圏などで活躍する高度な知識や経験を持つ人材を地方の中小企業に橋渡ししようと、みやぎ工業会(仙台市)内に「宮城県プロフェッショナル人材戦略拠点」が設置されて1年以上が過ぎた。企業訪問数や採用成立人数が目標を上回るなど徐々に成果を出しつつある。事業を統括する戦略拠点の加藤新一郎マネジャーに現状と展望を聞いた。(聞き手は報道部・保科暁史)

◎宮城県プロフェッショナル人材戦略拠点 加藤新一郎マネジャー

 −拠点は内閣府が主導し東京を除く全道府県に設置された。体制や役割は。
 「宮城の拠点は私とサブマネジャー、事務員の3人体制。企業を訪問して経営者と経営課題を話し合い、成長に必要な人材を見極める。それを拠点に登録している人材紹介会社に伝えるのがわれわれの仕事だ」

 −これまでの実績は。
 「2015年11月の発足から約230社を訪問し、13社で計22人の採用が成立した。16年度末までに訪問200社、採用成立15人とした目標を超え、手応えを感じている。1社で4人を採用した企業もある」

 −どんな人材が採用されているのか。
 「30代、40代が中心で、管理職や技術的な専門職に就く場合が多い。具体的な事例としては、新規事業のために企業買収を検討していたロボット製造会社が、買収先企業の財務状況などを見極められるベテランの経理職を採用したケースなどがある」

 −プロフェッショナル人材活用のメリットは。
 「近年はビジネス環境の変化が激しい。新しい市場に挑む際、自前で育てていたら間に合わない。外部から人材を入れると社内に摩擦が生じることもあるが、それが刺激となって新たな成長につなげることもできる」
 「中小企業の中途採用は公共職業安定所などを活用するのが中心で、人材紹介会社を使うという考えがあまりない。費用がかかることを嫌う経営者が多いが、優秀な人材にお金がかかるのは当然。リスクを取ってでも採用し、会社を成長させようとする意識を持ってほしい」

 −今後の展望は。
 「2度、3度と訪問して経営者との関係を深めたい。工業系が中心だったが、食品加工業や観光業などにも広げていく。企業の課題を深く知るため、金融機関との連携も強めたい」


関連ページ: 宮城 経済

2017年02月11日土曜日


先頭に戻る