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<ジャンプ女子>高梨ら躍進支える元代表選手

勤務先でスキー板にワックスをかける小浅さん

 ノルディックスキー、ジャンプ女子の高梨沙羅(クラレ)ら日本代表チームを裏方として支える元日本代表選手がいる。スキーワックスメーカー「ガリウム」(仙台市泉区)の小浅星子さん(33)=山形県米沢市出身=。試合条件に適したワックスを選ぶなど、自らの競技経験を生かしている。
 同社はジャンプ用のワックスを国内で唯一、製造・販売する。1月に札幌、山形両市であったワールドカップ(W杯)個人の計4戦で日本代表チームにワックスを提供。小浅さんは両会場を訪れ、日本代表のスキー板を手入れするチームスタッフをサポートした。
 札幌、山形両大会では、競技活動を通じ「小さい頃から知っている」と言う伊藤有希(土屋ホーム)が初優勝を含む3勝。「その場にいられたことが幸せ」と振り返る。高梨も山形大会後、W杯の勝利数を52に伸ばしており、「(実力に加えて)風も味方に付けられる選手」と後輩選手の活躍を大きな喜びとしている。
 ジャンプは助走速度が飛距離に与える影響が大きい。試合では助走路の温度と湿度、天候に応じ、より速くスムーズに滑るワックスを選ぶ必要がある。選手から飛んだ時の感触を聞いてチームスタッフに提案する小浅さんは「もっと場数を踏んで(ワックス選択の)引き出しを増やしたい」と意欲を示す。
 競技は小学5年で始めた。山形・九里学園高、札幌大を経て、札幌市の実業団やクラブチームに所属した日本女子ジャンパーの先駆者の一人。高梨、伊藤らと共にW杯などの国際大会を転戦した。
 2013〜14年シーズンを最後に引退し「競技に携わることで、お世話になった方に恩返ししたい」とガリウムに入社。営業や広報業務も担当し、日本代表チームの要望で新しいワックスを作る際は、自らの競技経験も踏まえ、製造に必要な情報を担当者に伝える役割を果たす。
 現在、W杯ランキングは高梨が1位、伊藤は2位。小浅さんは「良い滑りの助けになる物を作り、試合では選手に気持ち良く滑ってもらいたい」と話し、日本女子選手の躍進を後押しする。(及川智子)


2017年02月11日土曜日


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