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<復興庁5年>被災自治体…評価と注文と

 発足5年となる復興庁について、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県と市町村は復旧復興の取り組みをおおむね評価するが、一層の柔軟対応を求める意見も根強く残る。東京電力福島第1原発事故の影響に苦しむ福島県内の自治体は、長期的な継続支援を訴える。
 被災3県と主な市町村の首長や幹部らの意見は表の通り。宮城県女川町の幹部は、復興交付金について「ほぼ要望額に近い。国のメニューにうまく合致しない場合も相談に乗ってくれる」と感謝する。
 福島県内の市町村には、復興交付金に加えて避難者支援に活用できる「福島再生加速化交付金」が手厚い。大熊町の石田仁副町長は「ほぼ要望通りの配分なのでありがたい。まちづくりのアドバイスなど非常に助けられている」と話す。
 岩手県復興局の木村卓也局長は「自治体側が必要な事業だと考えても、計画変更や縮小を迫られることが多い」と漏らし、臨機応変な交付金運用を求める。
 各省庁の出身職員が集結して成り立っている復興庁。多賀城市の鈴木学市長公室長は「職員は自分たちのネットワークを活用してくれた。復興庁に話をすれば、各省庁に話が通っていた」と手腕をたたえる。
 一方で岩手県沿岸部の首長は手厳しい。「各省庁横断のワンストップをうたっているのに、各省庁から直接、問い合わせが来る。結局、復興庁の方が下との印象がある」と言い切る。
 原発事故の対応に今も追われる福島県内の市町村は、国の責務を強調する。
 南相馬市の幹部は「長期的な取り組みが欠かせない。国のエネルギー政策に起因する災害だけに、地域振興の責任を最後まで果たしてほしい」とくぎを刺す。田村市の担当職員は「風評被害は解消していない。国が中心となった持続的な支援が必要」と求める。


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2017年02月10日金曜日


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