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津波被災地 国境越え草の根レベルで交流

テレビ電話で交流する宮野森小の児童ら

 東日本大震災で津波被害を受けた東松島市が、2004年にあったインドネシア・スマトラ沖地震の津波被災地バンダアチェ市と交流を深めている。草の根レベルで異なる暮らしや伝統に理解を深め、同じ被災地として防災・減災にも取り組んでいる。
 宮野森小(児童143人)の6年生約40人は昨年12月中旬、アチェ市の4〜6年生十数人とテレビ電話で語り合った。宮野森小の児童は観光地の大高森や特産のノリなどを紹介。アチェ市の児童は礼拝堂のモスクやかつて使われた脱穀機などについて伝えた。
 スマトラ島沿岸部では同月7日にマグニチュード(M)6.5の地震があり、アチェ州で死傷者や建物被害が出た。野田滉弥(こうや)君(12)は「地震は大変だったと思う。僕たちも同じ経験をした。皆さんも頑張って」と励まし、アチェの男児は「日本の友達と話ができうれしい」と喜んだ。
 交流を支援したNPO法人地球対話ラボ(東京)の小川直美理事長(50)は「違う地域に生きる人々や文化に関心を持ち、共感することは成長の力になる」と言う。
 東松島市民の知恵や経験は、アチェ市民の日常に生かされているという。過去にアチェ市の職員が研修した宮戸島で漁師からヒントを得たカゴ漁体験観光プログラム、東松島市のごみの分別・リサイクルなどがアチェ市で浸透している。
 一般社団法人東松島みらいとし機構の伊東和希子さん(33)と川口貴史さん(41)、防災士の資格を持つ市民らは昨年12月上旬、アチェ市で地元の主婦グループなどと防災ワークショップを開催。津波避難ビルを会場に災害時の行動を巡り意見交換し、非常食も一緒に作った。
 伊東さんは「市民レベルで地道な取り組みを重ね、双方のコミュニティー力を高めたい。災害時に『共助』が機能するよう、防災・減災の活動に一層力を入れる」と抱負を語る。


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2017年02月14日火曜日


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