宮城のニュース

<内陸地震>荒砥沢崩落地 見学へ新基準

立ち入りが本格検討される荒砥沢崩落地=2016年6月

 岩手・宮城内陸地震(2008年)の甚大な山地災害を後世に伝えるため、最大被災地である宮城県栗原市は栗駒山麓で発生した国内最大規模の地滑り「荒砥沢崩落地」の活用を進める検討委員会を設置する。有識者らを委員に迎え、見学ポイントの整備や崩落地内への立ち入りに関する安全基準を決める。市は2018年にも新たな基準での崩落地見学をスタートさせたい考えだ。
 市によると、東北学院大の宮城豊彦教授(地形学)、森林総合研究所(茨城県つくば市)森林防災研究領域の大丸裕武領域長、東北森林管理局の担当者ら12人に委員を委嘱し、20日に第1回の会議を開く。4月までに計3回開催し、安全基準などを決める。
 長さ約1300メートル、幅約900メートルの荒砥沢崩落地と周辺部のうち、「移動体」と呼ばれる約500メートル四方の横滑りした山塊と、「冠頭部」という崩落地を一望できる崖の上など計4カ所は土地が安定し、危険性が少ないとされる。
 移動体内部や冠頭部はこれまで、東北森林管理局職員が付き添えば立ち入りできた。市は一定の専門知識があるガイドが同伴すれば立ち入れるよう改め、より多くの見学者に対応したい考え。
 荒砥沢崩落地とその周辺はほとんどが国有林。立ち入り可能と判断された区域は測量調査などを行った後、林野庁などから栗原市が貸し付けを受ける見通し。事故発生時の責任問題は市が担当する。
 市ジオパーク推進室は「荒砥沢崩落地で安全に活動するため、フィールド整備や人材育成に取り組み、地震による山地災害の恐ろしさや教訓を多くの人に伝えたい」と話す。
 東北森林管理局は14年度、荒砥沢崩落地に関する有識者らによる検討会を開催。崩落地への一般市民の立ち入りを「(一定の)管理下で部分的に可能」との見解を示していた。


関連ページ: 宮城 政治・行政

2017年02月17日金曜日


先頭に戻る