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激戦地パラオの歴史描く「追憶」上映

ペリリュー島に残る旧日本軍の戦車(映画配給会社「太秦」提供)

 太平洋戦争の激戦地となったパラオ諸島ペリリュー島の歴史を、生き残った兵士の証言や膨大な米軍資料から克明に描きだすドキュメンタリー映画「追憶」が25日から、仙台市青葉区の桜井薬局セントラルホールで上映される。戦後、パラオからの引き揚げ者が蔵王町に入植し、宮城と同国の縁は深い。緑濃い友好の島は73年前に起きた悲劇の意味を問い掛ける。

 ペリリュー島では1944年9月15日から70日間におよぶ激烈な戦闘が繰り広げられ、日本軍1万、米軍1600の命が散った。2015年4月、天皇、皇后両陛下が戦没者慰霊のため訪問されたことで、改めて戦争を語り継ぐ島として知られるようになった。
 映画では、敗戦を知らないまま2年近く山林に潜伏し、34人で生還した元日本兵や、要塞(ようさい)化された洞窟陣地に苦戦した元米兵、日本語が流ちょうで日本に親しみを持っている島民女性らが証言。日本軍守備隊を指揮した中川州男大佐が妻に宛てた手紙も紹介する。
 米海兵隊のフィルムからは、予想を超える日本軍の持久戦術に混乱しながらも、圧倒的な戦力差で島の占領に至る戦勝の過程が生々しく伝わってくる。
 小栗謙一監督は「『負けると分かっていた戦争をなぜ避けられなかったのか』との言葉によく出合う。負けなければ戦争に意味を見いだせたのか。そもそも勝利した側にどれほどの幸せがもたらされたのか。戦場からはただただ大きな疑問しか見えてこない」とのメッセージを寄せる。
 語りは美輪明宏さん、ピアノは小林研一郎さん(いわき市出身)。1時間16分。3月10日まで。入場料は一般1800円など。連絡先は同ホール022(263)7868。


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2017年02月17日金曜日


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