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<タリウム事件>検察や裁判官にも殺意

名古屋大の元女子学生の初公判で、傍聴券抽選のため名古屋地裁前に並ぶ人たち=2017年1月16日

 名古屋市で知人の高齢女性を殺害し、仙台市で同級生2人に劇物の硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた元名古屋大女子学生(21)=仙台市出身、事件当時未成年=の裁判員裁判第14回公判が17日、名古屋地裁で開かれた。元名大生は検察官や裁判長に対しても殺意を抱き、「殺害対象は無制限」と供述した。
 元名大生によると、勾留中に担当検察官を絞殺する夢を見たとして「取り調べのときにネクタイをしてきてほしい」と依頼した。絞殺の意思について「結構本気だった」と述べた。
 名古屋家裁での最後の少年審判の意見陳述の際も裁判長に「ネクタイをしてきて」と伝えたという。裁判長は決定言い渡しの日にネクタイをしてきたとされ、検察側は、元名大生が後に「のこのこネクタイをしてくる裁判官は間抜けだ」と供述したことを明かした。
 元名大生は「殺害の対象は無制限」とし、殺人の衝動に駆られる頻度は「まだなくなっていない」と供述。母親や妹にも殺意を抱いたことがあり、法廷内の傍聴者らも「(殺害の)対象に含むと思う」と述べた。「母親が突然殺されたらどう思うか」との質問には「そうなのか、で終わってしまう気がする」と語った。
 元名大生は、高校進学後、雑音が人の声に聞こえるなどの幻聴が始まったと主張。幻聴は過去10回程度あり、殺人や劇物混入、放火未遂などの各事件と時期が重なるという。精神系の投薬治療を始め、幻聴は消えたとしている。
 小学5〜6年の頃、インターネットでナイフを投げる猫のイラストを見つけ、刃物全般に興味を持ち始めた。中学3年の頃、神戸市の連続児童殺傷事件の話を母親から聞き、「人を殺すという手段があることを知った」という。
 元名大生は、押収された硫酸タリウムなどの薬品類について改めて問われ、「とても大切な物だが手放すことにした。人を傷つけない自分に変わる第一歩」と述べる一方、「現時点で薬品類を適切に扱える自信がない」とも打ち明けた。


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2017年02月18日土曜日


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