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<原発避難>富岡4月1日解除を受け入れ

 政府の原子力災害現地対策本部は17日、東京電力福島第1原発事故に伴う福島県富岡町の避難指示について、帰還困難区域を除き4月1日に解除する方針を決めた。郡山市であった同日の町議会全員協議会で、宮本皓一町長が解除案の受け入れを表明した。政府は近く最終決定する。
 解除対象は居住制限、避難指示解除準備の両区域。対象人口は9578で町全体の7割を占める。
 協議会で、現地対策本部長の高木陽介経済産業副大臣は「解除後も政府一丸となって課題に対応する。町民一人一人に寄り添って支援したい」と強調。町や議会の要望に応える姿勢を明確にするため、県を含めた3者による合意文書を交わすことを約束した。
 町は今月初旬、政府への緊急要望で、一層の放射線量低減や町外生活に対する継続支援など5項目を要請。町議会も新年度以降の継続的な追加除染やイノシシ対策を要望していた。
 町は2017年4月の帰還開始を目指してきた。宮本町長は、生活環境がある程度整ったことを挙げ「これ以上の避難指示継続は、古里を未来につなげていくことを困難にする」と述べ、解除案を了承した。
 町議会も最終的に「町長の判断を受け止める」と容認した。協議会では賛否それぞれの意見が出た。賛成した一人は「解除しないとできないこともある。先延ばししても(状況は)大きくは変わらない」と訴えた。反対した議員の一人は低線量被ばくや廃炉作業中の第1原発の安全性を懸念し、「時期尚早」と指摘した。
 町内では昨年秋に診療所が開設され、今年3月末には複合商業施設が全面オープンするなど生活環境の整備が進む。一方、帰還に向けた課題は多く、政府による1月の住民懇談会では放射線量への懸念や、すぐには帰町できない大多数の住民に対する支援策など、質問や要望が相次いだ。
 協議会後、高木氏は「解除はゴールではない。本格的な復興へ第一歩を踏み出せるところまでようやくたどり着いたと実感している」と話した。


2017年02月18日土曜日


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