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国内最大級のアマゾン資料 活用へ基金

アマゾン先住民の頭飾りなど、山口さん(左から2人目)が収集した膨大な資料。資料館の整備を目指す=山形県鶴岡市

 国内最大級の南米・アマゾン関連コレクションを持つ山形県鶴岡市の文化人類学者山口吉彦さん(75)らが資料の展示・保存に向け、「アマゾンコレクション保護・夢基金」を設けた。鶴岡市などが約20年前から二つの展示施設で一般公開してきたが、3年前に共に閉館。資料の散逸を防ごうと、資料館の新設を目指して個人や企業に寄付を呼び掛けている。
 山口さんは1970年代にアマゾンに通い、動物の剥製や希少なチョウの標本、原住民の装飾品や生活用品といった約2万点の資料を集めた。今では国際条約で国外への持ち出しが厳しく制限されるなど入手の難しい物も多いという。
 資料は鶴岡市のアマゾン民族館と山形県朝日村(現鶴岡市)のアマゾン自然館で展示されてきたが、行財政改革で両館とも2014年3月に閉館した。山口さんは資料の引き取り先を探したが、一括して委ねられる機関が見つからず、閉館後3年を目安に市から使用を許されてきた保管スペースの期限が近づいてきた。
 山口さんは公益財団法人公益推進協会(東京)の協力を得て昨年10月、寄付額が税額控除の対象となる基金を設立。支援の呼び掛けを始めた。
 新たな保存・展示場所は寄付金額に応じて判断する。資料が多いため、資料館として十分な施設を建てるには1億5000万円以上が必要となり、寄付額が不足した場合は中古物件の活用を含めて検討する。
 山口さんは「資料を保管するだけでなく、子どもたちや研究者が見たり触れたりすることでアマゾンの魅力を感じられる場所を提供したい」と願う。
 山口さんの知人で基金設立の発起人となった米沢市のイベント企画会社役員松田亮子さん(55)は「都会と比べて地方には博物館や美術館が少ない」と指摘。「保管場所を確保した上で、キャラバン車で全国を回り、貴重なコレクションに触れる機会も届けたい」と期待を寄せる。
 連絡先は公益推進協会03(5425)4201。


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2017年02月19日日曜日


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