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<震災6年>復興支援が縁結び 地区上げ親睦

秋田市の横森5丁目町内会の雪祭りで飾られた南郷1区の灯籠
大漁旗が掲げられた横森5丁目町内会の雪祭り=11日午後7時ごろ

 東日本大震災の復興支援を機に、宮城県気仙沼市南郷1区自治会(約280世帯)と秋田市横森5丁目町内会(約250世帯)の住民が地域の祭りなどを通じて交流を続けている。発生から間もなく6年になる震災を次世代に伝えていくためにも、両地区の住民は「息の長い交流に育てたい」と思いを新たにしている。
 南郷1区自治会の伊東征吉会長(71)と熊谷敬三副会長(73)が、今月11日にあった横森5丁目町内会の雪祭りを初めて訪れた。会場の公園には、<復興は前見て進もう一歩ずつ>などの文字が浮かぶ南郷地区の住民が作った灯籠5基と、大漁旗2枚が飾られた。
 熊谷さんは「大漁旗が飾られているのはうれしい。これを見て気仙沼のことを思い出してくれればありがたい」と話した。
 両地区の地域ぐるみの交流が始まったのは2012年。横森5丁目町内会の中村昭三さん(73)が、被災地支援を続けるNPO法人秋田パドラーズ(秋田市)理事として震災直後から南郷地区を訪れていたことが縁だった。
 横森5丁目町内会の住民は、マイクロバスで南郷地区を3回訪れ、仮設市場で買い物をするなどの支援をしてきた。14年5月には伊東さんを招いて被災体験を語ってもらったほか、きりたんぽ鍋を囲んで交流を深めた。
 祭りを通じた交流も6年目に入った。南郷1区自治会で12年に再開された夏祭りには、横森5丁目の住民が毎年、復興を祈るメッセージなどを記した灯籠約30基を飾っている。横森5丁目では雪祭りのほか、8月の納涼祭でも灯籠や大漁旗を飾り立てる。
 南郷1区自治会では震災の津波で住民7人が亡くなり、当時約240戸あった家屋のうち約50戸が流失した。伊東さんは「横森の皆さんの温かい気持ちに元気づけられている。感謝したい」と語る。
 横森5丁目町内会の武内仁会長(74)は「南郷との交流は、住民の防災意識の向上につながっている」と説明。互いに社会の恩沢を受けている実情を明かす。
 震災発生から6年近くが経過し、横森には「気仙沼」を知らない子どももいる。中村さんは「子どもや孫の世代が被災地を忘れないためにも、南郷との交流を大切にしていきたい」と話した。


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2017年02月22日水曜日


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