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<震災6年>災害公営住宅 隣近所身近に

災害公営住宅の入居者らに調査結果を発表する東北工大生=18日、仙台市太白区のあすと長町市営住宅集会所

 東日本大震災の被災者が暮らす仙台市太白区あすと長町地区の災害公営住宅の入居者を対象にした調査で、隣近所の人と日常的に会話すると答えた人が38.0%に上り、同様の調査を実施した前年度に比べ11.4ポイント増えたことが分かった。調査した東北工大生は「自治組織の取り組みが充実し、コミュニティーが広がりつつある」と分析している。

 東北工大の新井信幸准教授の研究室に所属し、共に4年の菊池龍太郎さん(23)と牧野龍さん(22)が昨年9〜10月に調べた。あすと長町、あすと長町第2、あすと長町第3の各市営住宅(災害公営住宅)の約320戸にアンケート用紙を配布し、約7割の230戸から回答を得た。
 日常的に会話する相手を尋ねたところ、「隣の部屋の人」が4.2%、「同じ建物など近所の人」が33.8%だった。会話する人が「特にいない」は41.8%で、前年度より3.6ポイント減った。
 自治組織には84.9%が「入会している」と回答。組織に関しては「大いに満足」(11.0%)と「まあ満足」(38.5%)の合計が、ほぼ半数を占めた。
 暮らしについては「大変満足している」が8.8%と、前年度を6.9ポイント下回った。ペットと同居できるあすと長町第3で21.5ポイント減少したのが目立つ。自由記入欄には「犬の飼い主のマナーがなっていない」などの声があり、ペットを巡る問題が背景にあるとみられる。
 菊池さんは「近所付き合いは広がっているが、全体ではまだ少ない」と指摘。牧野さんは「外部支援を積極的に取り入れ、交流機会を増やすことが重要だ」と話した。
 2人はアンケートの報告会を18日に開き、入居者に詳しく紹介した。「長町第2市営住宅住民の会」の薄田栄一会長(64)は「イベントなどで横のつながりはできてきたが、1人暮らしの男性が集まれる場が少ない」と課題を語った。


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2017年02月22日水曜日


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