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<震災6年>名物船長 漫談家に転身

時事問題や幼少期の思い出などを織り交ぜて面白おかしく話す阿部さん

 宮城県石巻市渡波で東日本大震災前、遊覧船「ナンダコリャ丸」を運航していた元船長阿部嵩さん(79)が漫談家として活動している。震災までは乗船客相手に冗談を飛ばしていたが、岸壁工事など周辺環境の変化に伴い、遊覧船の再開を断念。新たな舞台に活躍の場を移し、「口が達者なうちはやりたい」と意気込む。
 阿部さんは「袋小路ほら丸」の芸名で活動。県内外の公民館などで、得意の駄じゃれを中心に童謡やお手玉の余興を披露して観客を楽しませている。
 8日は登米市の上沼ふれあいセンターであった高齢者の学習会に出演。黄色い法被姿で登場し、「スイカ泥棒をしようとしたら犬にけつをかまれて蹴つまずいた」「遊覧船ではボラが水面から飛ぶところをボランティアで見せていた」などと軽妙な語り口で約50人の出席者を笑わせた。
 万石浦や周辺の沖合を巡る遊覧船は1987年4月に開始。「トークが面白くなければ金は取らなかった。笑っていれば船酔いもしない」と阿部さん。駄じゃれ好きの名物船長としてテレビ取材も相次いだ。
 震災で船が流されて破損。修復して再開を目指したが、岸壁工事で安全な乗降場所を確保できず諦めた。自宅も流失し、仮設住宅に入居。支援に訪れた音楽療法ボランティアの男性と2013年2月から、市内の仮設住宅を回って経験を積み、14年9月ごろに独り立ちした。
 阿部さんは「笑ってもらったときの感動はなんとも言えない。人生死ぬまで前進したい」と語る。
 講演漫談は有料で、出演料は要相談。連絡先は阿部さん090(2900)7898。


2017年02月23日木曜日


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