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<福島除染>帰還困難区域除き年度内ほぼ完了

 東京電力福島第1原発事故で拡散した放射性物質を取り除く福島県内の除染事業は、多くの地域で2016年度中に終了する。汚染が深刻だった第1原発周辺では、帰還困難区域以外の除染予定地域で3月末までに作業を終える見通し。避難区域以外の一部市町村では、道路や森林などの除染が遅れており、作業を17年度に持ち越す。
 避難指示が出された11市町村では国が直轄で除染を実施している。1月末時点で、宅地2万2000戸(進捗(しんちょく)率98%)、農地8000ヘクタール(97%)、森林5700ヘクタール(98%)の除染が完了。南相馬市と浪江町で残る作業も3月末までに終える見込みだ。
 除染の効果について環境省は、空間放射線量が飯舘村の宅地で実施前の平均毎時2.33マイクロシーベルトから1.01マイクロシーベルト(57%減)に、浪江町の宅地で毎時1.74マイクロシーベルトから0.52マイクロシーベルト(70%減)に低減したと説明する。
 避難区域以外では、国の補助を受け、36市町村が除染に取り組んできた。県によると、昨年12月末時点で、予定する宅地42万戸の97%、農地3万4000ヘクタールの89%で作業を終えた。
 このうち10市町村は今年4月以降も作業を続ける。対象範囲が昨年3月に決まった森林除染(4600ヘクタール)の進捗率が73%にとどまっていることなどが影響している。
 環境省によると、16年度までに予算計上された県内の除染費用は総額2兆5700億円に上る。東電が負担する費用を国が立て替えて支出する仕組みで、東電は昨年11月末までに国が請求した1兆79億円のうち8475億円を支払った。
 除染に従事する作業員は工事量に沿う形で減少している。今年1月の従事者は約1万5000人で、3万5000人に達したピークの15年秋の4割程度に減っている。


2017年02月24日金曜日


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