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<仙台工高>卒業前の3人 測量で市に恩返し

測量機材を抱えて高森山公園の坂道を登る(左から)西塚さん、村山さん、相沢さん=2016年8月

 仙台工高土木科で測量を学ぶ3年生3人が、仙台市宮城野区岩切の高森山公園(岩切城跡)の桜約400本の位置を記した地図を作製した。樹勢が衰えた桜の植え替えを計画する市の調査に協力した。3人は「高校生ではめったにできない体験をした。いつか花見に行きたい」と満足顔だ。

 作製したのは相沢孝寿(たかし)さん(18)と西塚浩人さん(18)、村山奏多(かなた)さん(18)の3人。昨年7月から約4カ月間、週1回の割合で公園に通い、桜約400本の位置を毎回約3時間かけて丹念に実測。集めたデータを基にパソコンで位置図を仕上げた。
 標高106メートルの高森山公園は市内有数の花見の名所として知られる。近年、ソメイヨシノの多くで小枝が異常に密生するテングス病にかかるなど樹勢が衰退。植え替えが急務となっていた。
 岩切城跡は国史跡で、樹木を伐採して根を掘り返す「現状変更」には国に位置図などを提出する必要がある。宮城野区公園課が「予算がなく、駄目もとで」と仙台工高に位置図の作製を依頼したところ、測量実習の課題を探していた同校から快諾を得た。
 3月に卒業後、専門学校の測量学科に進む相沢さんは「斜面で機材を水平に設置するのが大変だった」と振り返る。相沢さんら生徒3人は昨年12月、宮城野区から感謝状を贈られた。指導する鰹谷(かつや)博文教諭は「区内の市立高として地域に貢献できて良かった」と語る。
 今月中旬には、樹木医と地元住民が位置図を基に桜の樹高や幹回りを測定。木づちで幹や根をたたいて、空洞がないか確かめた。宮城野区は衰えた桜を選び、2017年度に植え替えを始める予定。


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2017年02月27日月曜日


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