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<とうほくNZ村>経営難で1月末閉園

1月末に閉園したとうほくニュージーランド村。地元は今後の動向を注視する

 岩手県奥州市衣川区の観光施設「とうほくニュージーランド村」が経営不振で1月末に閉園した。ニュージーランドの街並みをイメージした観光牧場として1989年7月にオープンし、最盛期は年間20万人以上が入場した。施設は売却されたが、活用策は明らかになっていない。地元住民は「地域の観光に役立つ施設にしてほしい」と期待する。
 同施設は敷地約42ヘクタール。洋風の街並みに動物ふれあい広場や羊牧場、石窯パン工房、庭園のほか、ゴーカートなどの遊具があった。
 オープン当初は岩手、宮城両県からの家族連れなどでにぎわったが、近年は減少傾向が続いた。2015年は施設内で死亡事故があった影響もあり、9万3000人に落ち込んだ。
 運営会社ファーム(愛媛県西条市)は16年5月、民事再生法の適用を申請。今年に入り、ニュージーランド村の運営を切り離すことが決まった。従業員15人は1月末で解雇となり、動物は他の施設に移された。
 同社担当者は「地域に根差した施設として多くの人に利用してもらった。大変申し訳ない」と話す。代理人によると、土地と建物は別会社と売買契約を結んだ。具体的な跡地利用は「今までと全く同じにはならないだろう」と説明する。
 観光拠点の突然の閉鎖で地元には動揺が広がる。奥州市観光物産協会衣川支部の三浦秀夫支部長(60)は「キャンプ、乗馬体験、流鏑馬(やぶさめ)などを一緒に展開してきた。畜産と観光を結び付けた企画も検討していたのに、どうなるのか」と不安を口にする。
 住民グループ「衣川かぼちゃを楽しむ会」は、ハロウィーンの観賞用カボチャを共同で栽培していた。木村高志会長(65)は「従業員は畑に水をまいたり草取りをしたり、熱心に手伝ってくれた。ようやく軌道に乗ってきたところだった。このままでは衣川がさびれてしまう」と心配する。
 敷地のうち約24ヘクタールは市有地で、市は年間140万円の賃料を得ていた。小沢昌記市長は「市が関わる雇用や誘致は、積極的な対応を考える」と話す。


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2017年02月27日月曜日


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