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<防潮堤>高さ下げ 建設への不満緩和狙う

高さが見直される防潮堤の建設現場=2月下旬、東松島市の長石海岸

 国土地理院が28日発表した東日本大震災後の地盤隆起に関する再測量結果を受け、宮城県沿岸に建設される防潮堤などの一部では今後、具体的な見直し作業が進められる。巨大防潮堤への異論が地域にくすぶる中、県などは高さの引き下げを通じて、建設に対する反発の抑制を狙う。
 再測量に合わせて宮城県は昨年8月、海岸を管理する国、各市町と協議を始め、高さの見直しが可能な防潮堤を洗い出してきた。
 建設を計画する382カ所のうち、今年1月末時点で完成した95カ所は見直し対象から除外。未完成の287カ所のうち、既に計画高に達した地点や、完成済み防潮堤に隣接する地点を除き、89カ所で見直しを進める方針だ。
 主な見直し地点は表の通り。国、県、各市町は、着工済みの防潮堤で設計の変更や工事業者と協議を進める。県河川課は「高さを少しでも下げ、コストと景観に配慮する」と強調。建設への根強い不満を和らげたい考えだ。
 岩手県では、水準点見直しに伴う高さの変更はしない。同県河川課の担当者は「着工済み防潮堤の設計を変えるには、かなりの時間と費用がかかる。住民の安全確保のため早期に完成させたい」と説明する。
 福島県も東京電力福島第1原発事故の影響で未着手の大熊、双葉、富岡3町以外では見直さない考えだ。
 同県河川計画課は「一連の区間で防潮堤が低い部分があれば不公平感を生みかねない」と指摘。宮城と比べて建設反対論が強くないことも理由に挙げた。
 国土地理院は3月2日、仙台市で自治体や測量業者を対象に水準点の高さ改定に関する説明会を開く。


2017年03月01日水曜日


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