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<自立式防潮堤>津波防災 地元企業の手で

人工的な波を受け、動作するゲートを見学する参加者=28日、気仙沼市の北斗
テストが行われたフラップゲート式可動防波堤=28日午後3時ごろ、気仙沼市の北斗

 宮城県気仙沼市が導入を検討する自立式防潮堤「フラップゲート」を気仙沼鉄工機械協同組合(気仙沼市)が製作して市の採用を目指す取り組みが、新年度から本格化する。実績のある日立造船(大阪市)が技術提供する。地元企業が津波防災に貢献できるとして、市内で動作実験を始めている。

 構想では、日立造船と特許使用権契約を結び、組合企業が設計から製作、据え付け、維持管理を担う。加盟25社から有志を募り、2017年度からテスト製作に着手する見通しだ。
 ステンレス製のフラップゲートは、津波襲来時に水の浮力によって無動力で立ち上がり、人手がかからず維持コストも低い。市は防潮堤の陸こう(出入り口)約30カ所に採用を検討中で、組合側も「企業活性化につながる」と検討に乗り出した。
 現在、鋼構造物製造・建設業の北斗(気仙沼市)に日立造船の製品を置き、動作実験中。28日の見学会には約30人が参加し、高さ1.1メートル、幅2.7メートルのゲートの作動状況を見つめた。
 組合の武田孝志理事長は「被災した地域に地元企業として貢献できるのは大きい。製造を確立し、採用に向けて市や県にアピールしたい」と語った。
 日立造船は徳島、茨城両県の陸こうなどでフラップゲート83基(施工中も含む)の設置実績がある。東北では、大船渡市の碁石海岸の防潮堤陸こうに採用されている。


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2017年03月01日水曜日


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