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<震災6年>五輪復興貢献「分からぬ」54%

 2020年東京五輪・パラリンピックが「復興五輪」と位置付けられることについて、東日本大震災や東京電力福島第1原発事故で被害を受けた岩手、宮城、福島3県の42市町村長のうち、「被災地の復興に役立つか何とも言えない」と捉える首長は23人(54.8%)に上ることが、震災6年に向けた河北新報社のアンケートで分かった。復興五輪の理念が曖昧な現状への戸惑いが浮き彫りになった。
 設問は「役立つ」「役立たない」「何とも言えない」「その他」の選択方式。3県別の回答はグラフの通り。3県とも「何とも言えない」が最も多く「役立つ」を上回った。「役立たない」は1人だった。
 「復興五輪の理念は明確だと思うか」の問いには、30人(71.4%)が「何とも言えない」と答え、復興と五輪の関連について理解が進んでいない現状を示した。「明確でない」は各県3人ずつ、「明確だ」は岩手、宮城各1人にとどまった。
 「復興五輪」のあるべき姿に関する自由記述では、被災地が復興する姿を世界に発信する趣旨に多くの首長が理解を示す一方、「具体的な取り組みの議論がない」「復興作業が滞る懸念がある」「被災地の住民が実感できることが大事だ」など課題を指摘する意見が相次いだ。
 国や自治体が掲げる「創造的復興」を巡っては、3県の31人(73.8%)が「(創造的復興に)向かっている」「おおむね向かっている」と回答。「まだ復旧段階」は5人、「向かっているとは思えない」が原発事故の被害に遭った福島県で1人いた。
 創造的復興の代表的な取り組みを具体的に聞いた設問(自由記述)では「駅前再開発事業」「水産関連施設の建設」などハード整備を挙げた首長が25人に上り、ハード事業を重視する傾向がうかがえた。

[アンケートの方法] 震災で津波被害を受けたり、原発事故に伴う避難区域が設定されたりした岩手、宮城、福島3県の42市町村長を対象に実施。1月中旬に調査票を郵送し、2月中旬までに41市町村から回答を得た。福島県川俣町は町長選(2月26日投開票)があることを理由に回答しなかった。


2017年03月01日水曜日


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