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<ワカサギ釣り転落死>岩手ため池3000カ所

 岩手県奥州市江刺区のため池の氷の上でワカサギ釣りをしていた男性4人が池に転落して死亡した事故を受け、岩手県は全市町村に対し、農業用ため池の管理者に安全対策の徹底を促すよう通知した。県内の農業用ため池は3000カ所以上あるとみられ、ほとんどが私有。管理が行き届かない場所もあり、事故再発の懸念が広がっている。
 通知は2月28日付。県によると、農業用ため池は24市町村で計1899カ所。奥州市や一関市など県南部の内陸に多く、小規模のため池を含めると3000カ所を超すと推測される。
 事故があった奥州市のため池は、雨や雪解け水をコメ作りに利用する目的で造られた。現在は深刻な水不足などの場合にしか利用されておらず、地元住民にも知られていないワカサギ釣りの「穴場」だった。
 村居拓道県水利整備・管理担当課長は「大規模な池は大雨時の決壊対策で立ち入り制限など安全対策を指導してきたが、小さな池の管理や利用の実態は把握し切れていない」と話す。
 岩手県内の冬のワカサギ釣りは、盛岡市の岩洞湖や一戸町の大志田ダムなど漁業権が設けられた場所で盛んだ。組合には資源管理のほかに利用者の安全対策が法律で義務付けられる。
 県内水面漁協によると、氷上のワカサギ釣りの解禁は氷の厚さ15センチが自主基準。解禁後も基準に満たない氷の薄い場所は、ロープや柵を設けて立ち入りを制限している。
 ワカサギは春に卵を放流して養殖する。県内分の多くは北海道や長野県から取り寄せており、卵の価格は100万粒で2万〜3万円程度。個人で購入できる。
 伊藤正明専務は「ワカサギ養殖は、条件が合えば小さな池で個人でもできる。管理が不十分な池にはブラックバスなど外来種が持ち込まれるケースも多い。どこでまた同じような事故が起きてもおかしくない」と指摘する。


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2017年03月02日木曜日


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