宮城のニュース

<震災6年>遺族訴え教習所跡地に慰霊碑

慰霊碑を確かめる大久保三夫さん(左)と恵子さん

 東日本大震災で巨大津波に襲われた宮城県山元町の常磐山元自動車学校跡地に、津波の犠牲になった37人の慰霊碑が建立された。慰霊碑は同校でアルバイトをしていて行方不明になった大久保真希さん=当時(27)=の父三夫さん(64)と母恵子さん(59)が、犠牲者を悼み震災の教訓を後世に伝えようと、学校側に建設を訴えて実現した。
 慰霊碑は高さ約2.5メートルで、県道相馬亘理線の脇に建てられた。地震発生後も学校の業務が継続され避難が行われなかった結果、教習生26人と役員・従業員11人が犠牲になった経緯を記し、「二度とこのような悲劇が繰り返されないことを願い、この地で犠牲となった全員の冥福を祈り、ここに慰霊の碑を建立する」と刻んだ。
 三夫さんは「真希も『頑張ったね』と思ってくれていると思う。そばを通った人が足を止めて企業防災を考える場になるといい」と語った。
 三夫さんと恵子さんは毎週日曜日と月命日に跡地に作った祭壇へ通い、バラやカーネーションなど真希さんが好きだった花を供えてきた。
 風の強い日や暑さの厳しい日も欠かさず足を運んだ2人は「私たちの気持ちは娘が命を落としたここにある。今後は、慰霊碑に手を合わせ続けたい」と話す。
 2人は2012年、学校側に安全配慮義務違反などがあったとして損害賠償を求める訴訟を提起。学校側が謝罪し、跡地に慰霊碑を建てることなどを条件に昨年7月に和解した。教習生の遺族25人も損害賠償を求める訴訟を起こし、昨年5月に和解している。


2017年03月03日金曜日


先頭に戻る