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<杜の都のチャレン人>健康増進 笑顔で応援

笑顔のコミュニケーションを大切にしながら参加者にストレッチを教える土門さん(中央)=仙台市青葉区錦ケ丘

◎体も心もきれいになる運動教室を開催 土門真理子さん(54)

 テンポの良い音楽に乗せて「いち、に、さん、し」と明るい声が室内に響く。ゴムボールを膝に挟んでグッと力を加えたり、ペアになって両腕を引っ張り合いながら深呼吸したり。優しく筋肉をほぐすストレッチを次々に展開する。
 「体も心も毎日健康でいられる体づくりをお手伝いしたい」。昨年秋から自宅近所のコミュニティーセンターでエクササイズ教室「美筋(びきん)部」を週1回開いている。
 本業はコスチュームデザイナー。フィギュアスケート女子の本郷理華選手(20)=仙台市出身=の衣装製作を担当して15年になる。
 ボディービルの元選手で全国大会2連覇という異色の経歴も持つ。ダイエットが高じて体を絞る楽しさを覚え、2010年春にジム通いを始めた。5年間の厳しい競技生活で学んだ豊富な知識がエクササイズの指導に生きている。
 美筋部を始めたのは、にかほ市象潟町の実家に暮らす母(80)の病気がきっかけだった。15年3月に突然、脳梗塞で倒れ、由利本荘市の病院に入院した。以降、母と高齢者施設に入所する軽い認知症の父(83)を毎週末に見舞う生活が続いた。
 「当時は仕事も多く抱えていて、心身の疲労で自分まで倒れてしまいそうだった。目の前も心の中も真っ暗だった」と振り返る。
 母は快方に向かい、昨年5月には両親が実家に戻って穏やかな暮らしを取り戻した。その頃、実家近くに住む同級生たちに頼まれ、公民館でストレッチを教える機会があった。「肩凝りが楽になった」「楽しく体を動かせた」。参加者から寄せられた感謝の言葉に、新たな使命感が芽生えた。
 「今までは自分の見た目の美しさのために一生懸命だった。これからは、身近な人たちと共に心の中からきれいになれる方法を追求していきたい」。一人途方に暮れた遠距離介護の先には、たくさんの笑顔が待っていた。(智)

<どもん・まりこ>62年にかほ市象潟町生まれ。旧宮城ドレスメーカー専門学校(仙台市)卒。2010年と11年、ミス21健康美大会(日本ボディビル・フィットネス連盟主催)2連覇。自宅に衣装工房を構える。仙台市青葉区在住。


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2017年03月04日土曜日


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