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<民進「原発ゼロ」>支持得る具体策描けるか

◎東京検分録

 民進党の「原発ゼロ」政策を巡る議論が、曲折をたどりながらも進み始めた。
 東京電力福島第1原発事故を受け、旧民主党時代に掲げた「2030年代の原発ゼロ」政策は国民に支持されないまま埋没。「30年」に前倒しする案は党内を調整しきれず宙に浮く。野党第1党として実現可能な選択肢を模索する。
 党のエネルギー環境調査会は2月中旬、国会議員間の議論を始めた。玄葉光一郎会長(衆院福島3区)は「一日も早く原発に依存しない社会をつくる点では党内で合意できている」と主張。原発利用を継続し、海外輸出も目指す自民党との違いを強調する。
 党執行部は当初、12日の党大会で原発ゼロの目標時期を「30年」とする新方針の提示を目指したが、党内がまとまらず断念。東北の国会議員からは「そもそも簡単に結論が出る話ではない」との声が上がる。
 増子輝彦氏(参院福島選挙区)は「唐突に原発ゼロをぶち上げても『できもしないことを言っている』と思われるだけ」と指摘。将来の脱原発には賛意を示しつつ「専門家を交えて議論を重ね、省エネや再生可能エネルギーの導入促進など、政策をパッケージで提案すべきだ」と力説する。
 青森県内に主要施設が立地する核燃料サイクル政策の見直しも避けられない。青森が地盤の升田世喜男氏(衆院比例東北)は「政策見直し案と雇用・経済対策をセットで提示できなければ、立地地域の理解は得られない」と訴えた。
 原発事故後の国政選挙を振り返ると、原子力政策を巡る政党間の論戦は低調で国民の関心を呼び起こせなかった。「(民主党時代の)原発の公約は党内の妥協の産物だった」と増子氏が語るように、野党の中途半端な姿勢が一因だった。
 蓮舫代表は2日の記者会見で「3.11を忘れず、あのときの(国民の)思いにどう応え、何を掲げるのかを明確にしたい」と述べ、次期衆院選に向けて原発ゼロ政策を磨き上げる考えを示した。国民の支持を得られるような政策を構築できるか。党の浮沈が懸かる。(東京支社・小沢邦嘉)


2017年03月05日日曜日


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