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<この人このまち>市民主役に栗原活性化

千葉和義(ちば・かずよし)1967年栗原市生まれ。築館高卒。東京や米国での会社員生活を経て、2007年に帰郷し08年に活動を開始。10年に同団体をNPO法人化した。

 栗原市のまちおこし団体「Azuma−re(アズマーレ)」が4月で活動開始から10年目を迎える。「みんなあづまれ(集まれ)! 町を元気に!」の掛け声の下、地域活性化策を探るサロンの開設など地道な取り組みを続けてきた。目指すは「市民が主役のまちづくり」。代表の千葉和義さん(50)にその思いを聞いた。(栗原支局・土屋聡史)

◎NPO法人「Azuma−re(アズマーレ)」代表 千葉和義さん

 −活動のきっかけは。
 「Uターンのため約20年ぶりに帰郷した際、あまりのまちの衰退ぶりに衝撃を受けたんです。いうなればゴーストタウン。寂しさと憤りに似た気持ちがふつふつと湧いてきました」
 「一方で、同年代の多くが地元の現状にもどかしさを感じていました。『みんな集まれ!』とのメッセージをそのまま団体名にし、有志と活動を始めました」

 −事業の柱は。
 「市内で月1回開催するサロン『カフェ アズマーレ』です。商店主や農家、教師、行政職員ら多彩なゲストを招き、栗原への思いや自身の活動について自由に話してもらいます。参加者と意見交換し、互いに活性化の糸口を探ることも。これまで延べ約1500人が足を運びました」
 「開始当初は、平成の大合併で栗原市が誕生して間もないころ。互いに(市内の)隣町の人材が気になるのに、その人たちをつなぐ場がありませんでした。サロンで出会い、刺激を得てもらうことで、市民活動を活性化させたかったんです。今ではそれぞれ人脈が広がったようで、うれしい限りです」

 −ほかにもさまざまな企画を手掛けていますね。
 「昭和の風情が残る商店街の空き店舗を再活用するプロジェクトや、女子高生がプロデューサーを務める栗原の地域資源を使った結婚式など、多種多様な企画をお手伝いしています。ただ、われわれは市民のやる気と創造力を引き出す裏方に徹しています」

 −それはなぜ?
 「まちづくりは市民が主役でないと成立しないからです。少子高齢化や人口減が避けられない地方にあって、他人任せの姿勢では活性化は望めません。住民同士が課題を共有して一緒に解決し、達成感を得るプロセスこそが今後は大事になってくると思います」

 −設立10年目の抱負は。
 「発足当初に比べ、自分たちも柔軟な発想ができなくなっている可能性があります。まちづくりにも新陳代謝が必要。若い人を応援したいですね。かつての自分たちのように『まちおこしを支えたい』という情熱を持った人が出てくるのを期待しています」


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2017年03月06日月曜日


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