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ビーチでイルカと遊ぼうよ 保護とツアー両立

 青森県むつ市は新年度、東北初となるイルカと人が触れ合えるビーチづくりに着手する。陸奥湾で傷を負ったイルカの保護や調査を主目的としつつ、将来的にはエコツアーなどの教育旅行への波及を目指す。初夏に陸奥湾でイルカウオッチングを実施してイルカとの触れ合いを始め、早ければ2018年度にビーチを完成させる。
 予定地は、むつ市川内町川内の「かわうち・まりん・びーち」。海水浴場に面しており、市は新年度予算でイルカを囲う網代など約2800万円を計上した。
 イルカは、イワシを追って陸奥湾に入ってくるカマイルカを想定している。例年、湾内の定置網に掛かって重傷を負ったり死んだりするケースがあるため、漁業者や青森県営浅虫水族館(青森市)と連携して保護に当たる。
 新年度は保護したイルカを水族館に運んで治療して環境に慣らし、18年度に「まりん・びーち」内に放すことを目指す。まりん・びーちは遠浅で海底にアマモが群生し、釣り針などのごみが少ないため、イルカの「放牧」に適している。
 船でのイルカウオッチングは、イルカが湾に入ってくる5〜6月に1日1〜2便のペースで実施する。誰でも参加可能で、むつ市の脇野沢港から市の観光遊覧船「夢の平成号」に乗船して群れを探す。湾入り口の脇野沢沖だと高確率でイルカに出合えるといい、船に寄ってきて波乗りして遊ぶ個体も確認されている。
 ウオッチングにはルール作りの課題が残る。先行する他地域では、イルカを追い回した結果、寄りつかなくなってしまったケースもあった。市は漁協や観光協会、市教委などとルール作りに向けた準備も進めている。理解促進に向け、11日には市内のホテルでシンポジウムを開く。
 陸奥湾でカマイルカの調査を続けてきた市海と森ふれあい体験館の五十嵐健志館長は「下北の豊かな自然を学べる教材だ。商売に特化することなく、研究、調査、教育旅行に活用していきたい」と期待を寄せる。


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2017年03月06日月曜日


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