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<日本農業経営大学校>担い手育て農業を復興

堀口健治(ほりぐち・けんじ)東大院中退。早大教授、同副総長などを歴任し、2002〜04年日本農業経済学会会長。15年3月から現職。旧朝鮮生まれ、74歳。

 農業を担う人材の育成に取り組む日本農業経営大学校(東京)の堀口健治校長は、仙台市内で河北新報社のインタビューに応じた。同校は今年7月、東北で初となる一般入試を盛岡市で実施する。東日本大震災からの農業復興に向け、経営感覚を備えた担い手育成や高付加価値化を後押しする考えを示した。(聞き手は報道部・加藤健太郎)

 −農業を取り巻く現状をどう考えるか。
 「たやすくはないが、工夫すれば持続的発展に取り組める環境は整いつつある。市場ニーズに合った経営が展開できればチャンスは広がる。若い人材の確保、育成が何より重要だ」

 −震災後、被災地では経営体の法人化や農地の大規模化が進む。
 「農業は技術を中心に論じられてきたが、売り方を考えた生産という意識が生産者の間に広がりつつある。技術を基本としつつ、大学校では経営感覚を持った人材の育成モデルを確立したい

 −専門教育を通じた農業復興への貢献とは。
 「人を育て、戻すことで被災地を支援したい。仙台市では1期生の女性が自分で酒米を作り、日本酒の生産を始める計画だ。福島県浪江町出身の女性はいわき市の企業組合に就職し、オーガニックコットンの栽培をしながら、被災地のスタディーツアーなどに取り組んでいる」

 −担い手確保を図る鍵は何か。
 「国内のある農業法人では、15人の求人に対して4000人の応募があったという。福利厚生などの労働条件をしっかりと整えれば、人を集めることができる。受け入れる側も変わっていく必要がある」

 −大学校の運営法人には多くの企業が名を連ねる。
 「食品メーカーなど260社の会員企業が運営を支える。これからの農業を担う人材育成への期待が大きいと感じる。企業の農業参入に向け、需要は高まると見込んでいる」


2017年03月07日火曜日


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