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<陸前高田市>津波浸水区域内に市庁舎新築方針

 東日本大震災で全壊した岩手県陸前高田市庁舎の再建を巡り、市は6日、現高田小校舎を解体して新築する方針を明らかにし、市議会3月定例会に改正条例案を提出した。市が示した候補地のうち、津波浸水区域内の高田小か高台の現仮設庁舎のどちらを選択するかが、焦点となっていた。
 議会は14日に改正条例案を採決する予定。地方自治法の特別多数議決案件のため、可決には出席議員の3分の2以上の同意が必要。議員の賛否は割れており、現時点で3分の2に達しない公算が大きい。
 戸羽太市長は選択理由について、住民懇談会の意見を踏まえ「より多くの民意を反映した。何より持続可能なまちづくりを一番に考えなければならない」と述べた。特に高齢者や子育て世代から、利便性や将来のにぎわい創出を重視する声が寄せられた点を示した。
 高田小はかさ上げする中心市街地に近く、震災では校舎が浸水した。市は防潮堤整備や地盤のかさ上げに加え、1階部分が支柱だけとなる建物構造を示し、震災クラスの津波でも浸水しない想定だと強調する。
 震災では市職員111人が犠牲になり、行政機能もまひした。住民懇談会では、大津波警報が発令された際に職員が避難する高田小ではなく、周辺が災害時の活動拠点となる仮設庁舎の場所に新築する案への支持が少なくなかった。
 戸羽市長は議会後、「地域のためを思い借金して(中心市街地で)店を出す人たちのやる気を増やすのが行政の務め。もし庁舎が使えなくなっても行政機能が停滞しないような計画を立てており、震災時と状況は違う」と語った。


2017年03月07日火曜日


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