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<福島沖地震>避難4割止まり 車利用5割超

 東日本大震災の津波浸水域に居住する宮城県石巻市民のうち、昨年11月22日に発生した福島県沖地震と津波で避難した人の割合は4割にとどまっていたことが、東北大災害科学国際研究所などの調査で分かった。石巻市の津波避難計画は徒歩による避難を原則としているが、避難した人の5割超は車を利用していた。
 避難行動の内訳は円グラフの通り。9割前後の人は避難指示や津波警報の発表を把握していたが、実際に避難したのは41.2%。避難を考えたが行動に移さなかったケースも15.8%あった。
 避難しなかった理由(複数回答)は「大きな津波は来ないと思った」(67.1%)「テレビ・ラジオでの情報収集を優先した」(30.8%)などだった。
 避難した人の移動手段は車が54.6%で、徒歩の32.0%を上回った。車で避難した人の17.0%が渋滞に巻き込まれていた。
 車で避難した理由(複数回答)は棒グラフの通り。「安全な場所まで遠く、車で避難しないと間に合わない」(44.9%)「車が大切な財産だから」(43.4%)「カーラジオ・テレビから情報を得るため」(39.8%)の順だった。
 今回の避難行動に東日本大震災の経験が「生かされた」と回答したのは35.6%、総合防災訓練の経験が「生かされた」と回答したのは29.3%。いったん避難しながら荷物を取りに自宅へ戻った人もいた。
 調査結果を分析した東北大災害研の佐藤翔輔助教(災害情報学)は「防災訓練の参加経験者が多い地域でも実際に避難した人は少なかった。車による避難は各地域でルールを決めた方が効果的だ」と指摘。
 事態を重く見た石巻市危機対策課は新年度、車避難の在り方を検討する会議を設置する方針だ。
 調査は東北大、石巻市、民間調査会社のサーベイリサーチセンター(東京)が共同で実施。5000世帯を無作為抽出し、2169世帯(43.4%)から回答を得た。


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2017年03月08日水曜日


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