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<震災6年>水産加工業者 販路回復進まず

 東日本大震災で被災した青森、岩手、宮城、福島、茨城5県の水産加工業者のうち、売り上げが震災前の8割以上に回復したのは47%にとどまることが、水産庁のアンケートで分かった。1年前の前回調査からほぼ横ばいで、販路回復が進まない実態が浮かんだ。
 被災5県全体と岩手、宮城、福島各県の売り上げ回復状況はグラフの通り。「8割以上」との回答は青森77%(前回比13ポイント減)、岩手61%(増減なし)、宮城52%(8ポイント減)、茨城50%(22ポイント増)だった。
 東京電力福島第1原発事故の影響を受ける福島は20%(1ポイント減)に低迷。「5割以上〜8割未満」「5割未満」がともに40%前後を占め、厳しい状況が続く。
 資本金5000万円以上の業者では67%が「8割以上」と回答した一方、1000万円以下は29%にとどまる。経営規模が小さいほど、売り上げの回復が遅れている傾向を示した。
 生産能力が8割以上に戻ったと答えたのは全体の58%で、前回と変わらなかった。県別では青森83%、岩手69%、宮城62%、福島29%、茨城67%だった。
 直面する課題(複数回答)として「販路の確保・風評被害」を挙げた業者が31%で最も多かった。「人材の確保」は26%で、うち半数以上が「募集しても集まらない」と指摘。「原材料の確保」との回答も25%に上った。
 水産庁加工流通課の担当者は「生産能力の復旧に比べ、売り上げの回復は遅れている。専門家派遣や展示商談会などの事業を通して、販路づくりを後押しする必要がある」と話した。
 同庁は2016年11月〜17年1月末に5県の831社を対象にアンケートを実施し、242社から回答があった。回収率は29%。


2017年03月08日水曜日


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